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トップ画像プロジェクト・レポート
ホームページのリニューアルにあたり、トップの画像を映画監督の牧原依里さんにお願いしました。
牧原さんは東京国際ろう映画祭のアートディレクションも手がけています。
『ヴァンサンへの手紙』
私たちで良いのか戸惑いましたが、「芸術として確立していきたい」
東京国際ろう映画祭も新しい芸術を発信していくという同じ思いで
今回、言葉をキーワードにすると聞いて思い浮かんだのは、
数年前からバリアフリー字幕のモニターに関わらせていただいてい
人の存在をぜひ前面に出したいなと考えていました。
結果的に色々なストーリーを想像させるような写真に出来上がった
東京ろう映画祭実行委員会としてこのような仕事に関わらせていた
今後バリアフリー字幕や音声ガイドの様々な表現がさらに広がり、
牧原 依里
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【プロジェクト始動!】
トップ画像を依頼するにあたり、会社の理念や今後の目標を共有しました。
社名であるPalabra(パラブラ)はスペイン語で「言葉」であること、
私たちは映画や芸術が好きで、字幕や音声ガイドの制作の仕事が楽しくてしょうがないこと、
この仕事の魅力を映画の製作者に知っていただき、作品の表現の一部となりたいこと、
事業の目的は、文化芸術の振興であること。
そこで牧原さんから出てきたコンセプトは
“「言葉(文字)」や「音声」のクリエイティビティ”
モデルを起用し、まわりに文字をちりばめる画像の企画が動き出しました。
【モデルは字幕や音声ガイドの制作者?】
なんとなくモノや風景の写真を想像していたスタッフ、なぜモデルが必須なのかと聞きました。
「人間がつくりあげる」
「人が関わりあって何かを完成させる」
それがパラブラの事業ではないか、と。
なるほど。…ということは、もしかして、モデル=字幕や音声ガイドの制作者?
たしかに、字幕や音声ガイドの制作を主な事業としているのですが、
制作者が前面に出るというイメージがなかったスタッフはうろたえました。
「制作者は、自分の感覚で選んだり、ゼロから創造するのではなく、作品の意図を伝えているだけなんです」
「では、依頼する立場と一緒にえらぶ、というイメージではどうでしょう?」
こうして、女性と男性のモデルの起用が決まりました。
女性モデルは雰囲気のある佇まいに惹かれて
牧原さんのお知り合いのろう者の女性にお願いしました。
男性モデルは、ドキュメンタリー映画『もうろうをいきる』の西原孝至監督です。
サブモデルとして牧原さんから「映画製作にかかわる男性はいませんか」と話が上がった時に
一番に思い浮かんだのが西原監督でした。
『もうろうをいきる』は、通常上映版が(聴覚障害者対応)日本語字幕付き、
(視覚障害者対応)音声ガイドは西原監督が制作・ナレーションをつとめ、UDCast方式で提供しています。
【モチーフは3D文字】
牧原さんから発注されたのは、3D文字。
探し当てたのが発泡スチロールオブジェでした。
平仮名と四角形が大小さまざまな数種類。
あわせて85個!
このオブジェ、「発泡スチロール販売のホビーズ」さんで製作いただきました。
なんともかわいい平仮名たち。
アングルを切りかえるごとに、置き場所を変え、モデルが抱えたり、投げたりと大活躍。
【3色の3作品】
用意した背景は3色。衣装とアングルを変え、たくさん撮影しました。
パラブラのコーポレートカラーは、ロゴにもある黄緑。
お互いの色を効果的に補うようにと、あえて緑系は使いませんでした。
撮影の大橋光さんもろう者で、東京ろう映画祭のスタッフ。
牧原さんと確認をとり合いながら、撮影はなごやかに進みました!
現在トップで表示されている3作品がこちら。
目が見えない、見えづらい方には、代替テキストとして下記のような画像の説明を書き添えています。
皆さんのイメージがふくらめば幸いです。
トップ画像1
あお向けに寝転んでいる男女。まわりに平仮名や四角いオブジェが散らばっている。女性の左手には平仮名の「も」、上下逆さ。右手は男性といっしょに四角いオブジェを持っている。遠くを見ている女性。男性は女性を見つめている。背景はうすむらさき色。
トップ画像2
女性が大きな平仮名「を」のオブジェに寄りかかって考えるような表情。「を」の横棒の下に小さな平仮名の「む」が隠れている。背景はカーネーションピンク。
トップ画像3
頭上に飛んでいるオブジェを見る女性の横顔。驚いたような楽しげな表情。背景はライトブルー。
画像の横には、キーワードを掲げました。
伝える。
つなぐ。
世界がひらく。
なんだかワクワクしませんか?
これからもリニューアルしたホームページから、様々な情報を発信していきます。お楽しみに!