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バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』知立市公演レポート

バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』初の地方公演は、愛知県知立市で「知立市手話言語条例公布特別企画」として上演され、314名ものお客様にご来場いただきました。

パラブラでは、本公演の舞台手話通訳・字幕・音声ガイド・文字通訳などのバリアフリー対応全般をお手伝いしました。

字幕投影のスタンバイをするスタッフ

 

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2019年5月26日 日曜日

愛知県知立市にある、パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)の かきつばたホールにて東京演劇集団風の「ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち」のバリアフリー演劇の公演が行われました。

パティオ池鯉鮒の外観

 

バリアフリー演劇とは、目の見えない人や耳が聞こえない人など、これまでの舞台では内容が分かりにくく、なかなか楽しめなかった方々も、セリフの字幕表示や音声ガイドなどを追加し、皆が同じ空間で一緒に演劇を楽しめるようにした新しい形態の演劇です。

今回の鑑賞サポートは4つありました。
1)舞台上での手話通訳
舞台袖に立つのではなく、舞台上で役者の動きに合わせ通訳します。
2)舞台上日本語字幕
背景上部に大きく映し出されます。
3)日本語音声ガイド
ポータブルでの使用も可能ですが今回はオープン形態(会場全体に聞こえる)で行われました。
4)舞台説明(開演前)
俳優が登場し、自分が演じる役の説明や服装の説明、舞台上のセットの説明などをします。

開場少し前のロビーでは、たくさんの方々が開場を待っている様子が見られました。
中には、視覚障害や聴覚障害の方々、小さいお子さんの姿なども見られ、このバリアフリー演劇の公演に対する期待感を持ってきてくださっているのが伺えました。
目が見えず耳が聞こえない盲ろう者のお客様も2名いらっしゃいました。

 

 

公演は定刻通り、14時から30分間の舞台説明が始まり、2時間の公演の後、16時半から30分間のバックステージツアーと集合写真の撮影を含め17時に終了しました。
公演中は、所々で笑いが起こったり、感動で涙を浮かべている方も見られました。
日本語音声ガイドはオープン形態で行われましたが、音声ガイドが演出の一部のような役目もあり、音声ガイドで笑いが起こる場面もありました。

公演前の時間と、本編公演後のバックステージツアーでは舞台上にたくさんの方が上がって、セットに触れたり、役者と会話をしたりすることができ、皆さん積極的に写真を撮ったり、触れたり、会話をしている様子が見られました。

 

バックステージツアーの様子小道具など

バックステージツアーの様子テーブルなど

 

観劇された方々から、「楽しかった」「素晴らしかった」など、たくさんの嬉しいお言葉もいただきました。
また、「字幕が背景の色や照明の加減で見えにくい部分があった」「情報が多くて、どこを見ていいか分からず、少し疲れた」などのご意見もいただき、今後の課題として改善に取り組んでいきたいと思います。(スタッフ 宮野亮子)

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バリアフリー演劇は、ただいま新しいタイトルの製作に取り組んでおります。
公演の詳細が決まり次第、メールマガジン等でお知らせします。ご期待ください!

 

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