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「共生社会の実現を目指す障害者の芸術文化振興議員連盟」レポート
6月1日、参議院議員会館で、「共生社会の実現を目指す障害者の芸術文化振興議員連盟」の総会が行われました。
衛藤晟一会長のごあいさつの後、厚生労働省・文部科学省(文化庁)からの障害者の芸術文化振興に関連する令和4年度予算についてのお話がありました。
その後は「障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク」の各団体からの発表がありました。
はじめに久保会長から、「日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル」の成果報告がありました。
フェスティバルを実施した北海道岩見沢市では、美術品を展示した場所が市の直営するギャラリーとして新設され、常駐職員を障害者雇用するなど、共生社会の実現に向け大きく前進したことや、バリアフリー演劇が大きな反響を呼んだこと、グランドフィナーレで全日本ろうあ連盟の石野会長、日本視覚障害者団体連合の竹下会長と久保会長の3人で鼎談を行い障害分野を超えた団体が一緒にこのフェスティバルを実行できたことなどを報告され、これらの成果・レガシーを2025年の大阪・関西万博に繋げていきたいと展望を語られました。
さらに、全日本ろうあ連盟・日本身体障害者団体連合会・日本ダウン症協会・日本肢体不自由児協会・全国盲ろう者協会などから文化芸術活動の報告や合理的配慮に関する活動の報告が行われました。
そのなかで、バリアフリー映画研究会とDPI日本会議が企画、Palabraが制作協力した「映画の合理的配慮2.0」の計画が発表されました。「一つ一つのバリアを解消し、映画のお客様を一人も取り残さない」という意識のもと、映画のさまざまな場面での合理的配慮のガイドラインを示すものです。
Palabra代表の山上庄子からは「日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル」で実施した合理的配慮についての報告をいたしました。
そのなかでTA-netの廣川理事長にろう者の立場から、演劇の観劇サポートに取り組まれる中での文化芸術のさまざまな困りごとを発表いただきました。
このほかにもこの日は、Palabraで日常的にお付き合いしている視覚障害・聴覚障害の当事者のモニターさんや、全国各地からこの日のためにかけつけた多くの当事者がこの総会に立ち会いました。文化芸術への要望をお伝えするまたとない機会ということで、短い時間でしたが、とても有意義な意見交換となりました。改めて、皆さんの文化芸術への情熱を強く感じる機会でした。