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映画『戦車闘争』音声ガイドモニター会レポート&UDCastでスマホ字幕も!

2020年12月12日から全国順次公開中のドキュメンタリー映画『戦車闘争』はアプリ「UDCast」に対応しています。

戦車闘争チラシがぞう

音声ガイドはイヤホンとスマホでいつどの回でもお楽しみいただけます。

字幕もメガネ型端末(MOVERIO)と携帯端末に対応しています。自分のスマホやタブレットで字幕をお楽しみいただける劇場がございます。ご利用の際は、まわりのお客様へのご案内をいたしますので、劇場スタッフにお知らせください。

【字幕端末持ち込み対応映画館】
※12月12日(土)より ポレポレ東中野 
※12月26日(土)より シネマ・ジャック&ベティ※メガネ型端末(MOVERIO)貸し出しもあります。

どちらの劇場も、ぜひこの機会にスマホの字幕をお楽しみいただきたいとのことです。年末年始の映画はじめは『戦車闘争』がおススメ!

「戦車闘争」音声ガイドモニター会の集合写真
音声ガイドモニター会後の集合写真!

音声ガイドモニター会レポート

パラブラでは、聴覚障害や視覚障害のあるお客様に寄り添う「当事者性」、映画製作者の意図、同時性など「作品性」に添った制作を心がけています。そのため、字幕や音声ガイドの制作時に、聴覚障害や視覚障害のあるモニターと映画監督やプロデューサー等映画製作者が一堂に会するモニター検討会を実施しています。映画作品がひとつひとつ違うように、バリアフリー制作もひとつひとつの作品に異なるアプローチがあります。モニター会で何が伝わったか、伝わらないかを明らかにしながら、作品に合ったアプローチを一緒に考えます。

たくさんの登場人物の貴重な証言で進んでいくこの作品。音声を邪魔しない程度に、テロップにでている役職や所属などの情報もいれたい、そのさじ加減も年齢性別さまざまなモニターさんからご意見いただきます。
音声ガイドのモニター会では、台本を書くディスクライバーが自ら映像にあててナレーションをします。実際に映像に合わせて聞くことで、位置関係の説明が足りない部分や、聞き取りづらいセリフなども指摘してもらいました。
どのような表現をすると効果的に演出意図が伝わるかというような部分も、その場にいるみんなで意見を出し合って検討していきます。辻監督からは「表現を研ぎ澄ませる作業がとても面白かったです。」と嬉しい言葉をいただきました。

鑑賞後は「相模原でこんなことがあったなんて知らなかった」「モニターはしたけど、ぜひ劇場で完成版が観たい!」と盛り上がりました。

映画製作者の方のなかには、音声ガイドだけでどのように映画を楽しむのか、モニター会の前には半信半疑の方も多いのですが、直接交流をすることで、新たな映画の楽しみ方、新たなファンの存在に気が付いていただくことも多いです!

音声ガイドモニター会の様子

今はもちろん、感染対策をしながら実施。いつもより少人数制、マスクはもちろん、座席の間隔をとったり、定期的な換気を心がけています。

最後に辻豊史監督より頂いたコメントをご紹介します!

辻豊史監督コメント

1972年、ベトナムで戦争をしていたアメリカ軍は破損した戦車を神奈川県相模原の米軍基地で修理し、再びベトナムの戦場に送っていました。それを知った市民が「知らないうちに日本が戦争に加担させられている!」と憤り、大勢の一般市民が抗議活動をして、戦車を運ばせないようにしました。

……って書くと、とてもマジメな政治ドキュメンタリーのようですが、この作品は、そうしたきわどい面と同時に、ほのぼのした不思議なテイストのエンタメ映画として作られました。この内容でほのぼの? そうなんです!

映画『戦車闘争』は、実際に画面に映っている人が62人、なにかしらの言葉を発している人が60人います。それに加えて、当時のフィルムで登場する人まで合わせると、おびただしい数の人間になります。さらに、言葉や効果音、文字もとても多い作品です。それらをバリアフリー版で表現できるのだろうかと、最初、私は心配しました。しかし、実際に耳が聞こえにくい方や、画面が見えにくい方たちとお話をすると、映画に登場するたくさんの人の個性にくすくす笑ったり興味を持ったりしてくれました。それどころか、これまで指摘されたことがない細かいところまで楽しんでくれたので、「これは絶対、多くの人にバリアフリー版で楽しんでほしい」と、UDCastを製作するスタッフと、工夫をこらし時間をかけて字幕版、音声ガイド版を作りました。

映画の後半、現在の日本のことが問題になっていきます。ほとんどの人が、世界から戦争がなくなって平和になれば良いと思っていますが、なぜそうならないのか? --その秘密にも迫ります。

みなさんもぜひ『戦車闘争』劇場でお楽しみください!

作品公式ホームページはこちら。

※追記 辻監督がこの記事を読んでツイートに感想をまとめてくださいました!是非あわせてご覧ください!

https://twitter.com/tsuji_eiga_ch/status/134408985275358412

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